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 相続財産(3)亡くなられた方が保証人だった場合相続財産(5)借家権・借地権
相続財産(4) 預貯金の相続


1.
簡単な具体例で説明してみましょう。
太郎さんには、一郎さんと二郎さんの二人のお子さんがいます。奥さんは、既に亡くなっているとしましょう。
その太郎さんが亡くなった時に、銀行に2000万円の預金がありました。
2000万円の銀行預金の相続は、どうなるのでしょうか?
2.
この具体例ですと、相続人は一郎さんと二郎さんで、その相続分は一郎さん二分の一、二郎さん二分の一です。
3.
では、遺産分割前に共同相続人の1人が預金の払戻しを請求できるか?
一定額の金銭の支払いを求める権利(金銭債権と言います)が相続された場合には、相続によって、その権利は法律上当然に分割され、各相続人はその相続分に応じてその権利を承継するというのが裁判所の判決です。
これを前提にすると、銀行預金が相続された場合にも、各相続人は、自己が相続分に応じて承継した分について個別に払戻しを請求できることになります。


しかし、実際には、銀行は相続人全員の領収書を取って、全員に払戻しています。つまり、銀行実務では、共同相続人の1人からの払戻しの請求は認めていません。
これは、銀行としては、相続分が必ずしも明らかでない場合があるため、後々の紛争を防止するためと言われています。

従って、具体例の場合、一郎さんと二郎さんの2人が領収書を銀行に提出すれば、預金の払戻しを受けることができます。
4.
次に、銀行預金は遺産分割の対象となるのか?
金銭債権が相続された場合には、その権利は法律上当然に分割され、各相続人はその相続分に応じてその権利を承継するという裁判所の立場からすると、金銭債権は遺産分割の対象とはならないという結論になりそうですが、裁判所も実際上の必要性から、金銭債権が遺産分割の対象となることを認めています。

そして、銀行預金について遺産分割がなされた場合には、銀行実務では払戻しについて、
遺産分割協議書ないし裁判所の遺産分割調停調書の謄本等の提出を求めています。

冒頭の事例で、一郎さんと二郎さんが銀行預金について遺産分割の協議をした場合には、遺産分割協議書を作成して、それを提出して、預金の払戻しの請求をすることになります。


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