遺留分(1) 遺留分とは何でしょうか?

遺留分(1) 遺留分とは何でしょうか?

 

遺留分(1) 遺留分とは何でしょうか?

 

1.遺言では、遺留分に要注意

公正証書遺言の作成件数、また、自筆遺言の家庭裁判所での検認の件数は、ともに増加しています。

 

そうすると、遺言を前提とした相続が多くなります。なかには、遺留分が問題となってくるケースも多いようです。私の扱った事案のなかにも、遺留分が問題となったケースはいくつかありました。

 

そこで、今回は、遺留分についてご説明してみようと思います。

 

2.簡単な具体例

 

慎太郎さんのお父さんが、遺言を遺して亡くなりました。遺言の内容は、土地・建物と預貯金を含む全ての財産を、慎太郎さんのお兄さんに相続させる、というものでした。
慎太郎さんのお母さんは、既に亡くなっていて、相続人は、慎太郎さんとお兄さんだけだとしましょう。
このような場合、慎太郎さんは、何も相続することは出来ないのでしょうか?

 

遺言が遺されていないとすると、法定相続分では、お兄さんが1/2、慎太郎さんも1/2という相続分となります。


それに対して、遺言が遺されていると、お兄さんが全財産を相続するというのは、素朴な感情としても、慎太郎さんには酷かなという感じがしますね(もちろん、お父さんが、そのような遺言を遺されるということは、お兄さんが家業を継いでいるとか、その他複雑な事情が関係しているでしょうが・・・)。

 

このような時に、問題となるのが遺留分です。民法1028条以下に規定されています。

 

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3.遺留分とは?

遺留分とは、正確に言えば「一定の相続人のために法律上留保されなければならない遺産の一定割合のこと」です。簡単に言えば、最低限保障される相続分とイメージして下さい。

 

相続財産は、亡くなった方の所有だったのですから、遺言で、誰に、どれだけ渡そうが、自由に出来そうです。しかし、その結果、遺族が生活に困ることになっては大変です。そこで、遺族の生活を保障することなどを目的として遺留分の制度があるのです。

 

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4.誰が遺留分を有するのか?

遺留分を有する相続人は、配偶者(代襲相続人を含む)、及び、父母などの直系尊属です。逆から言えば、兄弟姉妹が相続人となっても、兄弟姉妹には遺留分はないということです。

 

「兄弟姉妹には遺留分がない。」ということは重要です。

お子さんがいらっしゃらないご夫婦の場合には、ご兄弟が相続人となることがありますが、そのご兄弟には遺留分がないため、遺言があれば、相続は遺言の通りとなります。

 

お子さんがいないご夫婦の場合には、遺言が非常に大切になります。是非、遺言を遺していただきたいケースです。 

→ 詳しくは、こちらをご覧下さい。

 

5.具体例に戻りましょう。

慎太郎さんは、亡くなった方のお子さんですから、慎太郎さんには遺留分があり、その割合は相続財産の1/4です。

 

もし、慎太郎さんが遺留分に相当する財産を欲しいと希望すれば、それを相続できることになります。注意が必要なのは、慎太郎さんが、それを要求しなければなれないということです。要求しなければ、遺言通りということになります。

 

遺留分が無視された遺言がされても、遺言自体は有効です。遺留分を無視された相続人が、自分の権利を守ろうとして、権利を主張したときに、その権利が保護されるということになるのです。

 

自分の権利を守ろうと思えば、行動しなければならない、ということです。

 

 

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