公正証書の具体例
お金の貸し借りをした場合、つまり金銭消費貸借契約の場合の公正証書の簡単な具体例を載せておきます。
もちろん、この具体例でも実際に使えますが、当事者の事情により、新たな取り決めを加えて、作り上げていくことも少なくありません。
平成15年第○○号
金銭消費貸借契約公正証書
本公証人は、当事者の嘱託により、その法律行為に関する陳述の趣旨を録取し、この証書を作成する。
第1条(金銭の授受)
債権者鈴木一郎(以下「甲」という。)は、平成15年○月○○日、債務者田中太郎(以下「乙」という。)に対し、金○○○万円を貸し渡し、乙は、これを受け取り借用した。
第2条(返済期、利息、損害金)
乙は、次の事項を履行することを約した。
(1)元金は平成16年○月○○日限り支払う。
(2)利息は年1割とし、元金弁済と同時に支払う。
(3)期限後又は期限の利益を失ったときは以後完済にいたるまで、年1割5分の割合による損害金を支払う。
第3条(期限の利益の喪失)
乙は、次のいずれかの場合には、甲からの通知催告がなくとも、当然に期限の利益を失い、直ちに元利金を完済しなければならない。
(1)他の債務につき強制執行(仮差押を含む)を受けたとき
(2)破産・民事再生の申立があったとき
第4条
連帯保証人佐藤二郎(以下「丙」という。)は、本契約による乙の債務を保証し、乙と連帯して債務を履行することを約した。
第5条(強制執行認諾)
債務者乙及び連帯保証人丙は、本証書上の金銭債務の履行をしないときは、直ちに強制執行に服する旨陳述した。
以上
本旨外要件
(以下の部分に、鈴木一郎・田中太郎・佐藤二郎の住所・氏名が記載されるとともに、公証人の署名が入ります。)
*「第5条(強制執行認諾)」の記載が重要です。この記載があることによって、裁判の費用・手間を省いて、いきなり強制執行できることになります。
公証役場 紹介
東京都港区には新橋公証役場、芝公証役場、麻布公証役場、浜松町公証役場、赤坂公証役場があります。日本で、最も公証役場が多い地域だろうと思います。
今回は、その中から、浜松町公証役場のご紹介です。
行き慣れない都心にある公証役場なので、「道に迷うかなぁ」と思ったのですが、都営浅草線・大江戸線の大門駅のA4出口を出て、左に歩くと10秒で着きました。浜松町公証役場は、駅から近く、分かりやすくて便利です。
公証人も3人いらっしゃいますね。都心の公証役場だけあって、公正証書の作成など仕事量は多いのだろうと思います。
【浜松町公証役場】 港区芝大門1-4-14 芝栄太楼ビル7階 電話:03(3433)1901
浜松町公証役場のホームページ 詳細はこちら >>
(エレベーターで7階に着くと、降りたところが浜松町公証役場の入り口でした。写メも、公証役場の入り口にくっ付くように撮ることになってしまいました。)
ページ名 「公正証書の具体例 公正証書の作成サポートはお任せください。」
文責 行政書士による公正証書作成サポート・東京運営 東京都杉並区 行政書士 瓜生和彦
落ち込んだり泣いたりと、離婚は感情が変化すると
思いますので、なんでもご相談くださいませ。
よくある質問 相談について
離婚、公正証書についてよくある質問についてご紹介いたします。
離婚するのですが、夫が慰謝料を払うことを承知しました。 慰謝料の支払いがある場合も、公正証書を作っておくべきなのでしょうか? |
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公正証書は、支払金額と支払期限が決まっている約束をしたにも拘わらず、金銭の支払いが滞ったときに、強制執行の根拠になります。支払を強制できるという点で、ここに公正証書を利用するメリットがあります。 そこで、慰謝料の支払いを考えて見ると、例えば、離婚前に、慰謝料を一括して支払ってもらえるのであれば、もう支払いは済んでいるので、公正証書を作成するメリットはありませんね。 他方、慰謝料の支払いが離婚後になる場合には、それが一括払いでも、分割払いでも、支払が滞る恐れがありますから、公正証書を作成するメリットがあることになります。 慰謝料の支払方法がどうなっているのか、それを考えて、公正証書の作成を考えてください。 |
離婚の公正証書ができるまでの流れは、どうなりますか? |
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概略、以下のようになります。
*公正証書ができるまでを、物語風にご説明したページもあります。こちらからどうぞ。>> |
年金分割のうちの「合意分割」を公正証書でしようと思います。 「合意分割」を公正証書でするメリットは何でしょうか? |
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年金分割のうちの「合意分割」は、ご夫婦で分割の割合を決めてする年金分割ですが(2008年3月以前の厚生年金・共済年金が対象)、その方法としては、離婚後にご夫婦が揃って年金事務所へ行って手続きをする方法、公正証書(協議離婚の場合)や調停証書(家庭裁判所での離婚調停の場合)などで分割の割合を定める方法等があります。 このうち公正証書の場合には(調停証書も同じですが)、離婚後に年金を分割してもらう方(ほとんどは奥さんですね。)が、公正証書を使って、年金事務所でお1人で手続きが出来ることが大きなメリットです。 年金分割の手続きは離婚後にしますが、離婚したご夫婦が離婚後に一緒に年金事務所へ行くというのは、お仕事の忙しいご主人にとっては大きな負担になりますし、顔も合わせたくないご夫婦もいらっしゃいますから。 |
ご相談などございましたら、ぜひ瓜生(うりゅう)までご連絡くださいませ。