相続財産(6) 生命保険金
1.簡単な具体例で説明しましょう。
ご主人を智彦さん、奥さんを華子さんとします。お二人には、一郎君というお子さんがいます。
智彦さんは生命保険に入っていますが、智彦さんが亡くなられた時、支払われる生命保険金は相続財産に含まれるのでしょうか?
2.生命保険金については、その受取人がどの様に指定されているのかで分けて考える必要があります。以下の様に、分けて見ます。
ケース(1)特定の者が保険金の受取人として指定されているケース
ケース(2)保険金の受取人が「相続人」と指定されているケース
ケース(3)保険金の受取人が亡くなられた方自身とされているケース
3.ケース(1) 特定の者が保険金の受取人として指定されているケース
例えば、冒頭の具体例で、奥さんの華子さんが保険金の受取人として指定されている場合です。
この場合、保険金は華子さんが自分の権利として取得するので相続財産には含まれません。
4.ケース(2) 保険金の受取人が「相続人」と指定されているケース
このケースも、被相続人が亡くなられた時点の相続人を指定しているのであって、その相続人は相続によってではなく、保険契約によって保険金を受け取ることになります。
従って、このケースでも、生命保険金は相続財産には含まれないとされています(最高裁判所の裁判例)。
但し、そうだとしても、受取人を相続人とした指定には、原則として、相続人が保険金を受け取る割合を相続分の割合によるとする指定も含まれ、各相続人は、相続分の割合により保険金を取得する、とされています(最高裁判所の裁判例)。
冒頭の具体例で、保険金の受取人が「相続人」と指定されていたとすれば、保険金は相続人である華子さんと一郎君が受け取り、相続分(華子さん1/2:一郎君1/2)に従って、華子さんと一郎君は1/2ずつ取得することになります。
5.ケース(3) 保険金の受取人が亡くなられた方自身とされているケース
このケースでは、保険金は相続財産となります。
従って、保険金は華子さんと一郎君に相続されることになります。
6.特別受益との関係は?
特別受益との関係とは、もらい過ぎの相続人がいたらどうするのか、ということです。
冒頭の具体例で、保険金の受取人として華子さんが指定されていた場合には、華子さんはもらい過ぎではないのか、ということです。
これについては、保険金は多額になることが多いため、保険金の受取人である相続人が、他の相続人と一緒に相続分に応じて遺産分割を受けるとすると、相続人の間で不公平が生じます。
そのため、実際には、特別受益という制度を使って、相続人間の公平を図ろうとされる場合が多くあります(多くの家庭裁判所で、その様な取り扱いがされています)。
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相続ではやることが多くあります。 ・死亡届の提出(死亡後7日以内に市役所へ) ・年金受給権死亡届の提出 ・戸籍を集めて、相続人を確認する ・相続の放棄または限定承認(3ヶ月以内に家庭裁判所へ) ・所得税の準確定申告(税務署へ) ・遺産分割協議書の作成 ・相続税の申告と納税(10ヶ月以内) ・遺産の名義変更(法律的な期限はなし) などがあります。文章の作成方法、必要な書類などで分からない場合は、一度ご相談くださいませ。 |
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