寄与分(1) 寄与分とは、何でしょうか?
1.共同相続人のなかに、亡くなられた方の財産の維持・形成に特別の寄与・貢献をした相続人がいる場合に、その相続人の法定相続分に寄与・貢献に相当する分を加えた財産の取得を認める制度(民法第904条の2)を、寄与分制度と言います。
そして、その寄与・貢献をした共同相続人が受ける利益を寄与分と言います。
この制度は、共同相続人間の公平を図ることを目的としています。
2.具体的に説明してみましょう。
例えば、お父さんが事業を営んでいて、長男はその事業を小さい頃から手伝い、学校を卒業した後も、安い給料でお父さんと一緒に働いて、事業が成功して、お父さんの財産も増えたとしましょう。
この様な場合、お父さんが亡くなられた時に、お父さんの財産を兄弟が平等に分けるとしたら、不公平な気持ちがします。長男には、他の兄弟よりも、多めに財産を分けてあげたいと思います。
そのために、法律が用意した制度が、寄与分制度です。
簡単に言えば、「もっと貰って良い相続人がいるのではないか?」という時に、寄与分を考えるのです。
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